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いつも「ありがとう」

夜、静かに眠っている息子のそばを通ったときだった。
物音に気づいたのか、両手をばっと上げて、びっくりしたみたいにくるっと寝返りを打った。

たったそれだけのことなのに、思わず足を止めてしまう。
なんて可愛いんだろう、と、胸の奥がじんわりあたたかくなる。

下の歯が少しだけ生えてきて、気まぐれに「まんま」と言うようになった、まだ0歳8ヶ月の小さな体。
その仕草ひとつで、こんなにも満たされる。

「今ある幸せに気づくことが大切」だと、どこかで何度も聞いてきた。
でも、それは少し遠い言葉だった気もする。

息子が生まれてきてくれてから、その言葉は、もっと手触りのあるものになった。
考えるものじゃなくて、ふとした瞬間に、体でたしかに感じるものになった。

子どもという存在は、きっとわかりやすい。
自分から動いてくれて、笑ってくれて、こんなふうに日々を揺らしてくれる。

でも、子どもが生まれる前だって、
ちいさな幸せは、きっと同じようにそこにあった。

朝、窓から差し込むやわらかな光。
友人にもらったクッキーの、バターの香りと優しい甘さ。

ただ、それに気づけていたかどうか。
ちゃんと立ち止まって、味わえていたかどうか。

気づかないまま、通り過ぎていたものも、きっとたくさんあった。

この感覚を、どう言葉にしたらいいのかは、まだよくわからない。
誰にでも同じように伝えられるものでもないのかもしれない。

それでも、ひとつだけ、はっきりしていることがある。

この子にかけたい言葉は、きっとずっと変わらない。

いつだって、「ありがとう」。

何もできなくても、何も話せなくても、
そこにいてくれるだけで、ありがとう。

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この記事を書いた人

10年以上独学でマンダラアートを描き続けている作家。

苦しかった時に”マンダラを描いている時が唯一の癒しだ”と気づき、
同じように生きづらさを感じている方にマンダラを伝えたいと発起。

より多くの人とマンダラアートを通して繋がり、癒しを届けたい
という思いから作品や商品を制作しています。

◇MBTI:INFJ
◇出身・在住:神奈川県藤沢市
◇夫/息子/リクガメ2匹/ヤモリ9匹とのんびり暮らしています
◇好き:青緑色、海で夕焼けを見ること、おうちカフェ、一人で美術館

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